インキュナビュラ
1500年以前の印刷物は手作り感満載で、“インキュナビュラ（揺籃期本）” と言います。
『42行ラテン語聖書』は写本の様式を残し、奥付やページ番号はありませんでした。
ヨーロッパ各都市の印刷業
者が様々な模索を重ね、今日の本の形式を作り上げたのは1530年頃だと言われています。
42行ラテン語聖書
世界中にある本は、グーテンベルクが発明した活版印刷術から生まれたものです。
最初の本は「グーテンベルク聖書」とも呼ばれる『42行ラテン語聖書』で、1455年頃に完成しました。
最初の蒐集品は、その貴重な零葉でした。
『42行ラテン語聖書』（2巻、フルダ版復刻版、1977年）下↓
とても重い本でした。まだ写本の要素を多く残し、本文の印刷後に注文主の好みで大文字や余白に装飾が施され製本されています。
42行ラテン語聖書（2巻、フルダ版復刻版、1977年）
『42行ラテン語聖書』零葉（1455年頃）
鉛鋳造活字による世界最初の出版物『42行ラテン語聖書』の零葉です。最初の活字はゴシック体でした。所蔵する所は、世界 中で255 ヵ所ほどしかありません。
42行ラテン語聖 零葉（1455年頃）